髙石 優真  Shape of memory : きおくのかたち


動物の骨格をモチーフに様々な表皮をデフォルメするオブジェクトは、恐竜の化石から太古の様相を想像するような感覚に近く、その全体像は常に観覧者それぞれの頭に展開する。それらは未来過去を想像 するというよりも、かたちのみにフォーカスされていく。鏡面で仕上げる骨は従来まとっていた筋肉表 皮とは違った何かを映し出している。「blossoms」と名付けられた作品は、水中で凝固するワックスの 運動現象を記憶として留めたパーツをフレームの中に構成するという手法で作られた、絵画ともレリー フともいえる作品。空間も直交基準から外し彼独自の構成センスによって配置された。初めての作品発 表となる本展示は大きな反響を呼び、その後の活動展開のキッカケとなった。
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